がん治療 休職日記 毎日日曜日

がん治療で休職しました。休職後の生活の変化とがん治療、抗がん剤の副作用について書いています

がん治療 休職日記 毎日日曜日 最初の抗がん剤治療は失敗だと思っています

 2017年9月末に初めてがんの診断を受けました。かかりつけの病院でした。

 内視鏡検査中に「旦那さん、がんですね」と医師が妻に言うのが聞こえます。それを聞いてすすり泣くような妻の声。「そうか、がんか」が最初の私の感想。検査後、医師から直腸がんの話を聞きました。即入院、腸閉塞への対応で点滴投与だけで過ごします。地元の大病院への転院までの5日間。この期間は腹ペコでした。

 

 大きな病院に転院して、約1ヶ月後には原発巣の切除手術をしました。転移の肺がんについて聞いたのは術後この時の診療。肝臓への転移の手術を開腹で行うか腹腔鏡で行うかで、主治医からセカンドオピニオンを受けて欲しいとの指示をもらいます。

 その病院では転移の箇所は個数から開腹以外の手術は実施しないとの診断。結果、今の都立の病院に転院することになります。その病院では肝臓2箇所の転移がんを腹腔鏡で対応可能とのことでした。

 転移がんを小さくしてから切除するという方針が決まり、私の初めての抗がん剤治療が始まります。これはきつかった。そもそもの私の抗がん剤治療へ態度が間違っていました。

 

 治療するのだから少々きつくても、難儀があっても乗り越えないと治療にならず、その間の苦労は甘受すべきと思い込んでいたのが原因です。本来、抗がん剤は副作用とどう向き合うかが大事な治療。副作用で生活が壊れるまで我慢して行う類の治療ではありません。大事なのは生活の質。それを理解せずに投薬スタート。我慢の果てにがん治療克服の文字を掲げすぎて間違いました。

 

 座っているだけなのに吐く、発熱、手足のしびれと痛み、ふらつき、腹痛、下痢、目が見えづらい、耳鳴り、不快感、動悸、息切れ、体が思うように動かない程の体調不良です。

 そんな副作用がありながら、いざ診療となると抗がん剤治療を継続希望してしまいます。結局、減薬と薬を変えるところまで我慢し続け、体重も10kg以上痩せました。いわゆる失敗した抗がん剤治療だと思っています。

 

 抗がん剤治療は、副作用との戦い。その中で生活の質を保ち、体力を維持しながら、薬とより長く付き合える方が、人生の延長戦が長くなると知りました。最初のがん手術後の事です。

 

 この時の会社との付き合い方が特殊。たまたま経営トップがレポート提出を持って出勤としてくれ、2ヶ月半休んで、その後の短時間勤務を認めてくれました。その経営者も直腸がんの経験者でした。巡り合わせだけで何とかなった会社との関係です。手術も終わり、抗がん剤も抜けた後、通常勤務に戻ります。たまたまの巡り合い、経営者の判断に救われ、病気に無知な自分だけが浮き彫りになったのでした。

 

 この事があって、がん治療に備えます。学んで準備するようになります。