がん治療 休職日記 毎日日曜日 眼科
がん治療で抗がん剤の投与をすれば、副作用があります。目に出てきた副作用の話です。視力低下ももちろんなのですが、近くのもの中心にピントが合いません。
目の副作用は、飲み薬のエスワンタイホウという補助的な飲み薬の抗がん剤で起きやすいそうです。私は、このエスワンタイホウという薬を初めて服用したのは、転移の肝臓がんを縮小させる意図での服用でした。
兎に角涙目になって、ぼやけて見えるのです。当時の主治医にその事を伝えると、失明の恐れもあるのですぐに眼科にということで、同じ病院nの眼科に予約を入れてもらいました。
目には涙腺というのがあって、涙の通り道です。その涙腺がつまり、涙が通らなくなると涙目に、そして、目のピントを合わせる筋肉が薬の影響で影響を受け、ピントが合わなくなる、そんな症状との診断でした。確かに抗がん剤を投与すると染みる目薬を入れ続けている様な、目をつむりたくなる様な時がありました。涙に抗がん剤が混ざり流れるのだそうです。
ピントが合わず、初期の検査では老眼鏡を作るところまで対応しました。ただ、その後、転移の肝臓がんを切除し、生活が元に戻ると今度はその老眼鏡は一切利用しません。何だか散財の様な気分です。
それでも涙目になるのが治らず、眼科だけはずっと通うことになります。涙腺に棒の様なものを差し込んで涙の通り道を確保するという処置を行ってもらいます。
次にエスワンタイホウを利用したのは、肺への転移がんの治療の時です。これも同じ症状で、時間をかけて回復している目を悪い所まで戻す結果になります。眼科の先生から視力が2.0、1.5あった視力が1.2、1.0まで低下して、涙腺のいくつかは詰まっていて通らないと診断を受けました。
こうなると、日常的には常にハンカチで涙を拭い、ボヤけて見える対象物が見えるまでにらむ様な見方になります。そして何より、読書ができません。その時には出来合いの老眼鏡を購入したのですが、それでもピントが合わないのです。
目の症状は直に命に関わる症状ではににしろ、不便で不快極まりないです。
この症状は、休職しているからこそ、家で危なくなく過ごせます。もし働いていてオフィスにでも通うなら段差につまずいて怪我をするとか、信号を見誤って交通事故に合うとか、ただ転ぶとか色々な心配が付きまといます。
私の身に起きた事は常に主治医に報告します。どんな事でも私の身に起きていることは、私にしかわかりません。眼科の診断内容も常に伝えます。
診療の際にはどれだけ自身の症状を的確に伝えるかに集中します。主治医に私の状況をより細かく理解してもらうことで、私の診療効果に影響があると学んだからです。
そのお陰か、転移の肺がんも薬の効果を得て、腫瘤が微小になり鳴りを潜めています。薬での根治は難しいものの、しばらくは抗がん剤抜きの生活が送れます。