がん治療 休職日記 毎日日曜日

がん治療で休職しました。休職後の生活の変化とがん治療、抗がん剤の副作用について書いています

がん治療 休職日記 毎日日曜日 年金

 年金は65歳からもらえます。

 私は、厚生年金に加入しています。サラリーマンですので給与からの引き去りで、当たり前のように年金の保険料を払ってきました。今年で30年。補足ですが、私が学生の時は任意加入でしたので、母が私の事を思い国民年金を1年支払っています。

 

 私は、今の年金制度に賛成しています。良い制度だと感心しています。よく世間では少ないし暮らせないとか、払った分もらえないとか、破綻するので無駄とか批判的な意見があるのを知っています。ただ、何かの勘違いからそういう反対意見が出ているのでは?と思っています。

 

 給付が少ないのは、保険料の納める金額が少ないから。日本生命でも住友生命でも保険料が高ければリターンが多く、少なければ少なくなります。保険料で成り立っているのが保険です。保険料が多いか少ないかしか月の支給額に影響する事柄はないですね。

 払った分もらえないとうのは生きている限り貰えるのだから、長生きするかどうか次第。掛け捨ての保険だから、貰える期間が寿命で異なります。65歳前に死んだら、支給されません。100歳以上生きても生きている限り支給されます。

 掛け捨ての保険なんてどこにでもあります。破綻するので保険料払っても無駄というのは、世間の保険会社と同様に、保険係数で運営している年金だけが破綻するという話です。破綻するなら保険料をあげれば破綻しません。どの保険会社でも同じです。年金だけが異なることはないはず。

 つまり、勘違いしているのは、保険に保険料があって運営しているのを、国家からの支給と思っているからではないでしょうか。

 

 65歳〜95歳まで生きると、30年間支給があります。月額20万なら年収は240万。30年で総額は7,200万です。でもその後も寿命が続く限り支給されます。その代わり64歳で寿命が終われば、一銭の支給もありません。

 配偶者がいれば、子供の年齢によりますが遺族年金となるし、厚生年金なら、子供の年齢と関わらず、配偶者の遺族年齢として支給があります。後に残される家族に幾ばくかを残すことができます。

 

 そこで、命の長さが短いだろう私のことです。ずっと払ってきた保険料ですが、再再発までがん治療中で、過去の3回の手術で内臓もあちこち切除していて、そのことでの生活への影響もあります。余命こそ言われていないものの、支払った年金の元金を戻せるほど生きられないと思いますし、65歳まで命が続かなければ無給です。

 

 こんな時、余命宣告がある事を前提で、65歳以下でも年金がもらえれるような制度なら良いなと思うようになりました。給付があれば安心だし、保険料払った本人としては、多少なりとも納得性を感じるでしょう。同時に休職しながら治療をしている身にとって、定期的な収入があるのは心強いです。

 しかし、年金は年齢で支給されるか、死亡後に家族に残すかでしかありません。がん患者にも障害年金がありますが、今何とか生活できており、障害年金をもらえると思えません。

 

 がん治療なり、休職なりすると、社会を見るその角度が変わります。今まで思っても見ない事柄も考えるものです。それだけでも休職の効能でしょか。

 効能は一つだけではありません。「仕事人間」だった私が入院中に何度もiPadに向き合い、死亡後に残せる金額と、妻の老後含めた生活費、息子の教育費とを試算し総額の比較を繰り返しました。上手に暮らせば、安心できる程度残せます。私が見ることの無いこれからの生活を送る家族を…感謝を…そんな気持ちが私にもあることを。