がん治療 休職日記 毎日日曜日

がん治療で休職しました。休職後の生活の変化とがん治療、抗がん剤の副作用について書いています

がん治療 休職日記 毎日日曜日 民間療法

 がん治療に民間療法というのがあります。

 

 私は標準治療を受けると決めて、治療を続けています。そのお陰でこの4年間がん治療に向き合い、効果を手にしたと思っています。がん治療のガイドラインというもあるようで、数万の患者の諸症状から、どんな治療、どんな副作用、どんな対応があるかを知ることができるようです。

 

 がん罹患となると家族は心配します。田舎に住む私の母の周りでは、がんには「あれが良い。これが良い」と民間(医療機関ではなく)で言われるがんに効くと流布される食べ物だとか飲み物だとかを良かれと思い話し勧める人ができます。

 

 都市伝説のような民間療法の勧め、私の母もその話の渦に巻き込まれました。徐々にそうした話に真実味を感じたのか、母は、色々な食材を送って来る様になります。

 キノコ類、猿の腰掛、重曹や蜂蜜など様々です。母の好意を決して否定はしません。ただ、標準治療を行う私としては、色々なものを食べて、お腹一杯になり、本当に食べたいものが食べられないとか、ちょっとした間食もできないとかの方が避けたい事柄です。

 

 更に、年金暮らしの母が、高額な食材を息子のためと思い購入すること自体も心配です。まさに世間で言われる、経済的ながんの副作用です。暮らしむきを変えてでもすることではないと思うのです。母の説得には時間がかかりました。私が学んだ標準治療の有効性を話し理解を得たのです。

 

 ドラマや人の口の端にのぼるがんの治療の話しは患者が苦しむ話ばかりです。私が治療のためのに休職したと聞くだけで、母は毎日布団に伏せって薬の副作用で苦しみながら、唸っている息子の姿を想像するのでしょう。

 

 しかし、標準治療は日常生活をつつがなく送ることができることをが主眼です。副作用がひどくなれば、休薬して体力を戻し、改めて治療を再開します。私も少しでも苦しければ、休薬を主治医に話し、投薬を休みます。そうしてつつがない日常生活を送るのです。決して布団から手の届く範囲だけが世界になるようなことはしませんし、望みません。

 

 がん治療で悪い話を聞くと、周りは心配します。本当かどうか、何人中何人が効果があったのか全くわからない治療法に興味を示すのは、効果がある治療法を無視しているのと同じです。

 そう思う私は、点滴の投薬後には体調不良で困ることがあるものの、そうは言っても、日常生活をつつがなく送るがん患者です。