がん治療 休職日記 毎日日曜日

がん治療で休職しました。休職後の生活の変化とがん治療、抗がん剤の副作用について書いています

がん治療 休職日記 毎日日曜日 色々な人がいます

 がん治療で私が見た患者は、それぞれ全く違います。

 

 抗がん剤治療は、化学療法の部屋にて点滴を受けます。そこには色々な人がいます。リクライニング付きの大きな椅子で数時間を過ごすのですから、見ようと思わなくても、目に入ってきます。

 

 カーテンを閉めて、開けたらパジャマになっている人もいました。リクライニングをとにかく水平近く倒して寝込む人もいます。椅子のままでじっとしている人も。私は抗がん剤が身体に入るとどんどんぐったりしてくるのですが、入室してきた時と変わらず元気なままの人もいます。

 

 そんな光景を見ながら、「人それぞれだなぁ」と思います。きっと症状も、主治医から言われていることも、治療法も人それぞれ。看護師との話から投薬の薬物が一緒だとわかっても、私のようにぐったりする人ばかりではありません。

 

 がん種も様々なのでしょうが、不思議なものです。きっと治る経過も全く異なるのでしょうし、悪化するのも同様でしょう。そうしたことを思うとこうして、私自身の身に起こったことを書き留めるのは意味があると思うです。

 

 人それぞれなら、違うのが当たり前、そんな個別の話どうでもいいと思いがちです。しかし、私が初めてがんと言われて時には、がん患者のイメージが今とは全く違っていました。

 ドキュメント番組にせよ、ドラマにせよテレビ等で見かけるがん患者は体調不良なり、不幸と闘う姿なり、辛い場面が多いように思います。何ということもない日常を送る姿はあまり見かけません。

 

 イメージ自体が、個々別にあるがん患者の、様々な姿を表していないのです。そうか人それぞかと思う今と、今後の苦悩や辛さ、家族の悲しみなど通り一遍のイメージとは異なることなど、がん成り立ての時には全く思い付かないような今・日常を送っています。

 

 私の書き留める、私というとあるがん患者は、その様々な人の一端となると思います。世間に知られる画一的なイメージとは異なるがん患者が、実は現実の姿だと思うのです。なので、素の姿をそのまま書き留めています。

 ぐったりして横になり、気持ち悪さから嘔吐を繰り返し、周りの心配を見ながら、本人が必死に歯をくいしばって頑張り、辛さと闘い、さらにそれを家族が涙ながらにそれを支え、数ヶ月後に他界するというようなTVでよくある姿とは違います。

 

 医療が発達してイメージ通りではなくなったのかも知れません。それでも。人それぞれ。個々に症状があり、患者の見る景色はそれぞれ異なるのです。