がん治療 休職日記 毎日日曜日

がん治療で休職しました。休職後の生活の変化とがん治療、抗がん剤の副作用について書いています

がん治療 休職日記 毎日日曜日 上司としての私

 休職前、上司としての私の考え。

 

 部下には「子供ができ後方での業務を希望」「長く飼っている犬が死を迎えていて、付き添いたいから明日から年休が欲しい」「子育て勤務で5時終業となります」「病気で不定期に休みます」など様々な部下の事情の報告を受けました。

 上司としての私は、就労規則違反がない限り全てOKを出していました。理由は簡単です。会社が個人の様々な事情を汲むような労働環境の方が、断然働く環境として良いとしか考えていなかったからです。だからこその要望全てOKです。

 

 残る同僚もいつ同じ様な環境に身を置くかなんて分からないのだから、そういう労働環境である方が望ましいのではと考えると思い込んでいました。実際には一番不平の元となるのは同僚からで、急に明日の業務内容に〇〇さんのするはずの事を私たちがするのは納得いかないという意見が多かった記憶です。

 その際、私は同じ内容で回答しいます。「なんでそう思う?明日いるメンバーで遂行したら良いのでは?あなたが休みシフトの時は別の誰かがあなたの業務をやっていますよ。事情があってのことだから協力して助けたら?皆んなも同じ境遇になったら助けてもらえるよ」です。

 まぁ大体の部下は「それはそうですが…分かりました」で終わり。できないのでなく、やりたく無いというのが本音なのでしょう。急に挿し込まれた業務が嫌だというのでしょう。それでも翌日はきっちりその業務が遂行されます。

 正に「助けてあげたら良いじゃん」です。明日は我が身です。

 

 自分の事情を会社事情より優先するなんて場面はいくらでもあります。個々人の事情も汲めない会社なんて人気企業にもならないでしょうし、翌年の入社希望者数にも徐々に影響出るんじゃないかなんて私なりに勝手に会社の評判まで気にしていました。

 誰にでも起こる話。理解や待遇、処遇に影響する話とも思えません。該当するスタッフが特別に意向があるなら別ですが。

 

 今回、自分が会社の事情より、自分の事情を優先して欲しいという状況になり分かった事があります。「会社事情を優先できないならみんなに迷惑かけているんだ」そう認識して欲しいという考え。

 実際、自分と同意見は少数派なんだと気付かされます。世の中そんなものでしょうか。「〇〇部長のお陰だからしっかり頭下げてよ」なんて何度も言われる始末。そりゃお骨折りしてもらったら御礼の言葉くらい言います。50代で言われる内容じゃありません。つまり迷惑を認識してよの強要。

 

 休職して自分事情優先、治療優先で生活できると分かった時はスッキリ。そんなものでしょう。休職準備と実際の生活が始まって色々なことに気づきます。働き盛りの男性サラリーマンが人生で置き忘れそうになる事。家族、子育て、地域、趣味、挑戦していない事、収益に繋がらない純粋な読書や勉強。

 自分を見つめ直すと人って結構やりたい事が沢山あります。